タクシー業界とキャッシュレス化

 四大タクシー会社と言えば、日本交通、国際自動車、大和自動車、帝都自動車交通が挙げられる。頭文字を取って、「大日本帝国」となるから面白い。タクシー業界は、戦後朝鮮人の方たちが日本で起業され未だに圧倒的だ。日本人が起業した会社は少数派だ。

 

 

タクシー業界の経費率

売上高に対する経費率

乗務員の人件費  70%

保険・燃料費   10%

役員・職員人件費   5%

その他経費    ―%

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 ここで問題なのは、売上高が損益分岐点を超えているなら未だしも、そうでなければその他経費分は相当重い。その他経費とは、営業所の固定資産税・都市計画税、車両維持費、施設の維持費、水道光熱費、通信費、無線利用料、カード・チケット手数料、現金管理費用、減価償却費等を賄わなければならない。

 

お客様の利便性を上げ会社のコストを下げるにはどうすればいいのか

 

 キャッシュレス化が話題に上るが、タクシー業界こそ早急なキャッシュレス化が必要である。毎日の売上の内、日報上の売上高と現金、カード、チケットを照合しなければならない。現金は営業所にある納金機で計算するが、乗務員が戻ってくる時間が重なるため混雑する。だからこそ、タクシー業界はキャッシュレス化が必要なのだ。

 しかし、完全キャッシュレス化ができるのは四大タクシー会社になるだろう。設備投資や保有車両によるスケールメリット、運転資金を考慮したとき中小タクシー会社では無理だからだ。

 

キャッシュレス化のメリット

 

【会社側】

①納金機と納金係の経費削減

②納金機にある現金回収を行う業者費用削減

③乗務員の現金保管の手間削減

④防犯上の安全性の向上

⑤自動日報と連動して売上管理がしやすい

⑥タクシーチケットは現状紙媒体だが、これを電子化できると尚良い

 

【お客様側】

①suicaだと一瞬で決済完了

②カードだと少し手間だが現金を減らすことがない

 

キャッシュレス化のデメリット

 

【会社側】

①資金回収に2か月かかる。

②手数料がかかる(人件費よりは低い)

 

【お客様側】

◎カードやsuicaなどの電子マネーを所持していない人は利用できない

 

経費率の低減方法

【乗務員の人件費】

 損益分岐点売上高が月額営収120万円/車両なので、営収の高い乗務員さんが集まる賃金体系を構築する。経費率が修正されなくても売上高が高くなり利益額が大きくなる。

【保険・燃料費】

 保険料は事故が減少すれば低下していく。いい乗務員さんほど事故は少ない。最近、街で見かけるのっぽ型のタクシー、これはトヨタ製japan taxiである。大和自動車さんのjapan taxiを赤坂で利用させてもらったが、静かで乗り心地がいい。天井も高いので外人さんで身長210センチの方でも頭はぶつからないだろう。乗るときも腰を屈める必要がないので、腰痛持ちの方、高齢者の方も乗りやすいし降りやすい。

 japan taxiは燃費もいい。通常走っているクラウン型のタクシーに比べて三分の二の燃費で済む。

【役員・職員人件費】

 乗務員だけではなく、職員・役員も高齢化がすすみ生産性に問題がある。少しでも高い給与を支給し優秀な人材にシフトするのが人員削減に効果的である。

【その他経費】

 この部分をカバーするのには、タクシー事業だけではなく不動産の有効活用が必要である。保有するタクシーを駐車するスペースを確保しなければならないため、土地はある。建物は容積率いっぱいまで利用されていない場合が多い。むしろ簡易建物である。

 敷地内に、事務所兼賃貸店舗や賃貸事務所を併設して賃貸収入を確保するしかない。資金的に大変な会社が多いので異業種とコラボする道を模索してみてもいい。

toyota.jp

 

これからのタクシー業界

 

 急激なスピードで高齢化と人手不足が生じており、業界再編がここ2年で活発となるだろう。大手の傘下に入りIT化を促進するにも、じり貧では相手にしてもらえない。時間的余裕はもうなく待ったなしの状態であることを経営者が自覚することだろう。